★SAFETY GATE★
あれから、しかたなーーーーく俺は、
トニーに会釈程度はするよ。
マミーさんがそれを不思議そうに見てたのも知ってた。

「なんだ?仲直りか。」
「違いますよ…俺あいつ嫌いですから」
「ああ?なんだまだそんなこと言ってんのか?わからネェ奴だな…
 一遍コブシでも合わせてみりゃズガンと来るぜ?」

なんですか、その「ズガン」ってのは…。

「それとも、惚れたか?」
「はぁ?!馬鹿いわねぇで下さいッ!」

マミーさんの顔が、せせら笑う様に俺を見た。
お見通しって、顔ですね…違いますってば。

「大丈夫なのかよ、トニーは年上だぜ?
 かなり慣らしてからじゃねぇと入らねぇんじゃネェの?裂けるぞ」

は?!
俺が素っ頓狂な声を上げると、それを見て又笑う。
でもその口から、冗談だよ、って言葉は出なくて。
冗談なのか、本気なのか。

「それによ、やっぱああ言う年上は経験豊富だろ?
 トニーの経歴知ってから自分の経験と比較して、
 さァ相手になりますか?ってな、よく考えんだぞ。」

突然真顔で。
マミーさんが、俺の頬をペチペチと叩く。

「ど、どう言う…」
「トニーの野郎、なんか一癖ありそうなんだよなァ…
 俺はまだ手出してネェけどよ。お前のテクニックが通用するかネェ」
「あ…ううううう」

俺が困惑してるのは、
マミーさんが抜け抜け堂々と俺の「アレ」について語るから…。
ファミリーに入りたての頃、酔ったマミーさんと関係を持ったのは事実で、
そのときは俺はハジメテで…。
あの後、一周間くらい、座れなかったっけなぁ…あああ。

「あん時お前、歯ァ立てやがってよ、ぶん殴ったっけなぁ」
「お、思い出さないで下さいよ…!」
「いーや。アレはマズイ。今度やったら絶対廻してやるからなァ?」
「ご冗談を…vv」

ソレからとにかくとうとうと俺は説教を聞かされて。
まるではじめて廓(くるわ)にきた遊女に説く一級花魁の様で。
アレはどうしたほうがイイ、コレはどうしたほうがイイ。
こ、コレじゃあまるで俺がこれから
トニーに抱かれに行くみたいじゃァないですか。

「と、言うわけだ。わかったか?」

したり顔で俺の頭をボンボン叩く。

「は、はァ…」
「そんじゃ、分かったところでたまには相手しろや。
 勉強させてやるよ、俺がトクベツに。光栄だろ?」

ニッと笑ったマミーさんの顔をうかがうと、目がマジだった。



<コメント>
ふえ〜なんだかマミーが大人です!(笑
コレからどうなるか想像付くと思うんですが、
この続きは結構文章が激しいです…vv
テクニシャンボタン(爆笑)の様子をどうぞ〜(ウケまくり)
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